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写真家、永坂嘉光先生による立禅紹介動画(3月21日版)について

写真家永坂嘉光先生(大阪芸術大学写真学科教授を定年退官、高野山と空海ゆかりの地を撮影して50年)による立禅紹介動画@高野山の最新版がYou Tubeにアップされました。どうぞ御覧下さい。今回は奥の院にまつられている一番石(最も大きい墓石)の崇源院夫人(二代将軍徳川秀忠の正室。俗名お江。)の前での撮影です。ドローンによる空撮シーンとも相まって、迫力があります。高野山を知り尽くした永坂先生ならではの動画となりました。

立禅という名称からして、禅宗との関わりがあるかのように思われるかもですが、
当会は、特定の宗教との直接的な関わりはありません。
気功法、武術の基礎鍛錬であるタントウを日本に紹介する際、
タントウでは、日本人に馴染みがない言葉なので 立って静止する修行という意味で立禅と名付けよう。と、なったそうです。仏教にしても、道教にしても、瞑想することで心を落ち着かせようとしたり、延年長寿の行があるのは共通しており、また日本と周辺のアジア諸国で文化が相互に影響を与え合っているのは当然ですね。

今回の撮影の際に永坂先生とお話をしていてフト、
『(真言宗を)信心なさっているのですか?』とお尋ねしたところ
『全くしてない。仏壇やお寺は小さい時から身近にあったが、信仰はしていない。
ワシは形だけ、目に映るものだけを追うてるんや。』と、おっしゃいました。
非常にアーティストらしい返答だと感心しました。 芸術>信仰 なのですね。

立禅が直接的に高野山にゆかりがなくても、人類史(400万年)からの距離感から見れば、中国で生まれた仙術や導引術の系統と、中国からの密教伝来とともに日本に来た行や身心の調整法、そして空海自身のルーツ(山岳信仰、日本の修験道の家系に生まれたこと)が混淆して出来上がった真言宗など およそ同じような時期に同じような地域で生まれた修行や長生きのための術の一環かなと思えます。

永坂先生は、高野山と立禅にアジア共通の空気感と精神のありようを感じて、
それをご自身のアート作品(動画)に仕上げたのではないかしらと
わたくしは思っています。


*5月13日14日 高野山にて立禅合宿
https://rituzenkai.jp/news/koyacamp/
今回は、導引術を主テーマにします

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