日本人の感染型教育
【日本人の感染型教育】
わたくしが受けた芸能教育では【日本人の教育は感染型教育である】という言い方がありました。それは、おそらく・・理屈で覚えるのではなく、師匠と弟子でその場を共有することや身体全体からの情報のやり取りによるものである。というような事かもしれず、これは【薫陶を受ける】という言い回しに近いかもしれません。わたくしは古典芸能における型の伝承力に興味があります。
わたくしが修養している気功の型について考えると。。
昔はビデオカメラなどありませんから
型(どのようにして動作する。足を運ぶ、腕を出す。腹を整えるか)は、しぐさと口伝で継承する、人から人への伝承の中にしか残せない叡智なわけです。 わたくしは、型を古代の人から託された叡智のタイムカプセルのように感じることがあります。
型は無意識のしぐさの集大成のようなものです。
明治の画家の修行記を読んでいると、ある絵の師匠に師事をしてその境地が進んでくると、草履の音、つまり足音が、師匠に似てくる。 足音が師匠に似てきたのを聴いて、あああの兄弟子は修行の境地が進んで来たなと、後輩等にもわかる。 といったものもありました。