立禅、姿勢へのイントロ『姿勢のふしぎ』を読む
立禅のみならず、技芸を身につけようとする時、初心者はしばしば
「頭ではわかっているけど、体がついてこないんです」と呟きます。
・わたくしは、技芸を教える(身につけて頂く)仕事をしておりますので、そんな時どう対処すれば良いのか? に 非常な関心があります。
アタマでイメージしたことこそが、動作となって現れるものなので
アタマでわかってない(イメージができていない)から、体がついてこない。
と、みなした方が適切ではないでしょうか。
大きなヒントが『姿勢のふしぎ』(成瀬悟策・講談社ブルーバックス文庫)には含まれています。
・動作とは心理現象である。
・動作は、実際に当人が努力していれば、必ず何らかの身体運動として表現される。
その動きは実際の動きの始まる以前からあちこちの緊張や微妙な動きとして現れる。
今まさに始まろうとする瞬間の動き、始まって滑り出した動き、さらにはその動きが
難所にさしかかり、方向が変化したりほかの動きに転換したりするなどの節々で
その努力の状況が 全身のあちこちに微妙な緊張や動きとして必ず現れる
等々。
養生気功は、ごく単純な動作の連続でありながら その一つ一つを無造作にではなく
よく検討し洗練していくものである。 と、認識する糸口になります。